2/22(木) 17:50配信
読売新聞オンライン

 埼玉大学(さいたま市桜区)で、トイレに無料の生理用品を置く試みが始まった。急に必要になった人が困らないようにと、学生団体の提案を受けて対応したもので、「タブー視されがちな問題について、男性が知り、考えるきっかけにしてほしい」と男性用トイレにも設置し、情報発信のポスターを掲示している。

 取り組みを提案したのは、ジェンダー問題などに取り組んでいる学生団体「Spring Up(スプリングアップ)」。昨年12月、大学内の女性トイレと多目的トイレ、男性トイレの計24か所に設置した。生理用品の購入費用などは、同大ダイバーシティ推進センターが負担する。

 トイレ内には、「お困りの方はおひとつお取りください」というメッセージとともに、生理用品が置かれている。近くで掲示しているポスターでは、「生理に関する困りごと」として、生理用品を買うのにお金がかかることや、遊びやスポーツを楽しめなかったり、休めずに大変な思いをしたりといった当事者の声を紹介している。

 スプリングアップのメンバーは設置前の6月、学生や職員向けのアンケートを実施。トイレに生理用品を置くことに賛成する人は97・5%に上った。生理用品を置き始めてから約2か月で1471個が使われており、一定の需要があることもわかった。

 メンバーの大学院2年の男性(25)は「自分もこれまで、生理中の人のことを想像できていなかった。生理について考えるきっかけにしてほしい」と話している。

https://news.yahoo.co.jp/articles/801c6a7dde083ca9a0325e8b6defdab754bfd213