北陸新幹線は東京駅から敦賀駅まで結ばれ、全線開業まで残す区間は、新大阪までの約140キロとなった。ただ、沿線となる予定の京都府内では住民の反対もあり、工事計画の認可に必要な環境影響評価が遅れている。このため、大阪延伸の詳細なルートや駅位置はいまだに決まらず、着工のめどが立たない状況が続く。

 かつて与党プロジェクトチームは大阪延伸について、2023年度当初の着工を決議したが、これを断念。政府の24年度当初予算案にも同区間の整備費は盛り込まれておらず、着工時期は25年度以降となる公算だ。

 敦賀駅から福井県小浜市、京都駅を経由して新大阪駅まで結ぶことは決まっているが、京都府内の一部地域では住民がトンネル工事で発生する残土の処理や地下水への影響を懸念し、反対。22年には、京都市内の市民団体が事業の白紙撤回を求め、約2万7000人分の署名を集めた。

 国土交通省は「コロナ禍もあり、住民への説明会を思うように開けなかった」(幹部)とし、改めて理解を呼び掛けていく考え。現状では環境影響評価の現地調査を完了できないため、本来は計画認可後に実施する地質調査などを前倒しして行い、工事に向け準備している。

※続きは以下ソースをご確認下さい

2024年03月17日06時59分
時事通信

https://www.jiji.com/sp/article?k=2024031600150&g=soc