岸田首相 「年収の壁」生じさせる制度見直しへ 議論進める考え | NHK | 年金
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240403/k10014411491000.html

2024年4月3日 16時03分

いわゆる「年収の壁」対策をめぐり岸田総理大臣は、社会保険の加入要件のあり方など「壁」を生じさせている制度の見直しに向けた議論を進めていく考えを示しました。

「年収の壁」は、パートなどで働く人が一定の年収を超えると配偶者の扶養を外れ、社会保険料の支払いが生じて手取りの収入が減るもので、人手不足につながっていると指摘されています。

政府は去年、「年収106万円の壁」を超えても従業員の手取りが減らないように取り組んだ企業に助成金を支給する制度を創設し、これまでに20万人余りが「壁」を超えて厚生年金などの社会保険に加入する見通しです。

この活用状況などをめぐって岸田総理大臣は総理大臣官邸で、経営者や従業員らと意見を交わし「従業員に就業時間を増やしてもらえた」という声や「期間が限られているので今後に不安がある」といった指摘が出されました。

岸田総理大臣は「さらなる助成金の活用を期待するとともに『年収の壁』を生じさせる制度そのものの見直しも検討し、年末に議論を取りまとめる」と述べ、社会保険の加入要件のあり方など、制度の見直しに向けた議論を進めていく考えを示しました。