トランプ氏の娘婿・クシュナー氏の親族周辺も捜査か
2017年5月12日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201705/CK2017051202000122.html

 【ニューヨーク=北島忠輔】トランプ米大統領によるコミーFBI長官の解任は、米メディアによってロシア疑惑隠蔽(いんぺい)との関連で報じられているが、最近のニューヨーク・タイムズ紙によると、FBIは、トランプ大統領の娘婿でホワイトハウス上級顧問のクシュナー氏に関係のある人物の贈賄疑惑についても捜査を進めていたという。
 報道によると、クシュナー氏の親族が営む不動産会社クシュナー・カンパニーが、ニューヨークのソーホー、ウエストビレッジ両地区などのマンション事業への投資を計画。その資金の一部をイスラエルの富豪スタインメッツ家から受けていたとされる。
 スタインメッツ家は、ダイヤモンド取引などで富を築き、鉱業界でも屈指の存在。その一族は今FBIの捜査対象になっている。
 米司法当局は昨年十二月、西アフリカ・ギニアのティアム元鉱山相と中国企業との贈収賄疑惑の本格捜査に着手。ティアム氏が、在任中の二〇〇九年にスタインメッツ家に代わって賄賂を別のギニア政府高官へ渡した、とする宣誓供述書をFBIが作成している。
 ニューヨーク・タイムズは「ホワイトハウスで大統領に次ぐ影響力を持つとされるクシュナー氏とスタインメッツ家との結び付きは、今後問題になる可能性がある」と指摘している。