http://jp.mobile.reuters.com/article/idJPKBN18K090

[マンチェスター/ロンドン 23日 ロイター] - 英北部マンチェスターのコンサート会場で22日発生し、22人が犠牲となった自爆攻撃を行った容疑者について、英警察は22歳の地元出身の男サルマン・アベディと特定したことを明らかにした。

米治安当局者が英情報当局者の話として語ったところによると、アベディ容疑者は1994年にマンチェスターで生まれ、両親はリビア出身。英国のメイ首相も同容疑者が英国で生まれ育ったことを確認した。

アベディ容疑者の両親はリビアからロンドンに渡り、その後、マンチェスター南部のファローフィールド地区に移住し、少なくとも10年間暮らしていると、米当局者は語った。

警察は23日、同地区エルスモア通りにある自宅を家宅捜索した。

ある米政府筋によると、アベディ容疑者にリビアへの渡航歴があるかどうか、もしあるとすれば、リビアで過激派組織「イスラム国」と接触していたかどうかについて捜査中だという。

英紙タイムズは、アベディ容疑者が最近、リビアから英国に戻ってきたとみられると報じている。

マンチェスターにあるサルフォード大学は、アベディ容疑者が同大学の学生であり、警察の捜査に協力しているとの声明を発表した。

警察はまた、今回の自爆攻撃の関連容疑で、23歳の男をマンチェスター南部で逮捕。報道によると、この男はアベディ容疑者の兄とみられている。

アベディ容疑者にはジョマナ・アベディという女のきょうだいもいると、米治安当局者は明らかにした。

マンチェスターにあるモスクの広報担当アブダラ・ユセフ氏は、アベディ容疑者の父親と兄が同モスクに通っていたが、同容疑者は別のモスクで祈りをささげていたと語った。

「(容疑者の)家族を知っているという人を突き止めることができた。容疑者の父親と娘、そして残りの家族は、カダフィ大佐が殺害され、革命が起きた直後にリビアにやって来たことをその人物は確認した」とユセフ氏は語った。

それ以降、兄弟が2国間を往来することは可能だったと同氏は述べた。

モスクの役員であるファウジ・ハッファー氏によると、アベディ容疑者の父親はしばらくの間リビアに滞在していたという。

2017年 5月 24日 11:58 AM JST