■主力の小型船が10日出漁

【根室】北海道立総合研究機構釧路水試(釧路水試)は2日、10日に主力の棒受け網漁の小型船(20トン未満)が出漁するサンマの今年の漁況見通しを根室市内で発表した。
不漁の一因だった温かい海水の塊「暖水塊(だんすいかい)」が道東沖から消えたことなどで、不漁だった2015年、16年よりも主漁場は道東沿岸寄りとなり、漁期前半に大型魚中心の来遊が見込まれるとした。

サンマ漁を巡っては、昨年の漁獲量が全国、道内分ともに過去最低を更新するなど不調が続いている。漁況見通しは根室市と根室水産協会主催の水産業講演会で、釧路水試調査研究部の守田航大研究職員が報告した。

■「例年より水温は低めに推移」

守田氏は、釧路水試の調査船が北西太平洋海域の11地点で7月6〜19日に行った分布状況調査の結果を示した。
8月から12月までの漁期のうち、初期にサンマが来遊する日本沿岸の調査海域ではサンマが確認できなかったが、その後に来遊が見込まれる北緯44〜46度、東経161度付近の海域で29センチ以上の大型サンマが目立ったという。

漁獲があった海域の表面水温は8・0〜12・2度。守田氏は「暖水塊がなくなり、例年より水温は低めに推移するとみられる」などと話した。
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昨年の棒受け網漁で釧路港に水揚げされるサンマ
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3月時点での暖水塊
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配信8/3(木) 11:01配信
北海道新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170803-00010002-doshin-hok