https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170906-00000059-asahi-soci

身近な水場で見つかるアメリカザリガニは外来種だ。魚や虫など在来の生き物を食い荒らす
厄介者を、駆除する試みもある。捕まえるだけでも楽しいけれど、ちょっともったいない。
せっかくだから、食べてみませんか?

8月の青空の下で、子どもたちの歓声が響いた。

「とれた!」「釣れたー!」

神奈川県小田原市の田園地帯。造園業の沖津昭治さん(75)が在来種のミナミメダカなどを
守ろうとつくった水田ビオトープに、家族連れら約60人が集まり、ザリガニとりが始まった。
主催の市民団体が用意したのはごく簡単な仕掛けの釣りざお。エサのスルメを固定する
針金と重りをつけた糸を、長さ2メートル弱の細い竹棒に結んだだけだ。

小学生らが次々と釣り上げる。市内から来た平井謙真くん(4)も、初めはこわごわ見守るだけ
だったザリガニを、トングでつかめるように。バケツに入れて回収するため、あちこち走り回った。
父親の真吾さん(39)も夢中で糸を垂らし、照れ笑いしながら「子どもはほったらかしです」。

アメリカザリガニの原産地は米国南部。日本には食用ウシガエルのエサとして1927年に
持ち込まれた。田んぼや流れの穏やかな水路などにすみ、汚れた水にも耐えられる。
繁殖力も強く、日本全国に広がった。メダカなどの小魚のほか、ホタルやトンボの幼虫を食べる。
水草を切ったり食べたりして、生き物の隠れ場所も奪う。

このビオトープでザリガニ駆除が始まったのは2007年ごろ。県の調査によると、駆除がされていない
近くの水路では1平方メートルあたり2〜3匹が生息しているが、ビオトープでは同1匹未満。
大きな個体も減り、メダカなどへの影響は小さくなったと考えられるという。

2時間ほどで釣りは終了。バケツを持ち寄って数えると、オス119匹、メスが109匹。
体長数〜10センチ程度のザリガニがその場で調理された。

尾の先をちぎり、黒い「背わた」を引き抜く。塩を入れたお湯で数分ゆでると、赤黒い殻が
鮮やかな赤色に変わった。

あら熱がとれてから手で殻をむき、尾の部分の身を口に放り込む。臭みはなく、
味はエビやカニとそっくりだ。胸の部分にある「ミソ」をなめてみると、濃厚な風味が鼻に抜けた。

素揚げもある。熱したサラダ油で数分、殻がオレンジに近い赤に染まった。こちらも臭みはなく、
もっと香ばしい。

鳥取県南部町でも自然観察指導員の桐原真希さん(43)が希少種を守るため、市民と一緒に
アメリカザリガニを釣って食べる催しを8年ほど続けてきた。ふつうのエビと同じようにチャーハンや
パスタの具などとして使えるという。

「北欧などでは一般的食材。その価値を知った人にどんどん捕まえてもらい、数を減らしたい」


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1が建った時刻:2017/09/06(水) 15:12:20.95