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大手デパートのJ.フロント リテイリングと高島屋のことし8月までの中間決算は、外国人旅行者向けの販売が回復していることなどから増収増益となり、1年間の業績見通しも上方修正しました。

このうち、大丸や松坂屋を運営するJ.フロント リテイリングのことし3月から8月までのグループ全体の中間決算は、売り上げが2345億円と去年の同じ時期を6%上回り、最終的な利益も163億円と17.8%増加しました。

また、高島屋は、グループ全体の売り上げが4529億円と去年の同じ時期を2.2%上回り、最終的な利益も6.3%増加して90億円となりました。

これは、いわゆる“爆買い”の失速で落ち込んでいた外国人旅行者の売り上げが回復してきていることや、株価上昇などを背景に、高級時計や美術品など高額な商品の販売が伸びたことが主な要因です。また、若い女性を中心に、化粧品や靴などの販売が好調なことも追い風になったとしています。

この結果、両社は来年2月末までの1年間の業績見通しについても上方修正しました。J.フロント リテイリングの山本良一社長は「外国人旅行者や富裕層の消費は好調だが、中間層は相変わらず厳しい。今後は個人消費全体が上向くことを期待している」と話していました。

若い世代を中心に化粧品が好調

大手デパートでは、若い世代を中心に値段が比較的、高くても高い美容効果があるという化粧品の売り上げが好調で、各社は波及効果を期待しています。

このうち、東京・丸の内のデパートでは、これまで40代以上の女性が多かった化粧品売り場に、このところは20代から30代の女性の来店が目立っています。若い女性は動画サイトなどで紹介されたメークを参考に、使われている化粧品を買うために訪れているということです。

人気があるのは、1万円から2万円台の価格帯で、保湿性や美白効果が高いという化粧水や美容液などです。この店舗では、ことし3月から半年間の化粧品全体の売り上げが、去年の同じ時期より25%増えています。

20代の買い物客は「服の場合は、毎年の流行があるので、安い物を買うようにしているが化粧品は、肌をきれいにしたいのでいちばんお金をかけている。デパートの化粧品は少し高いと思うが、効果があるものは高くても買う」と話していました。

大丸東京店で化粧品売り場を担当する小沢亜美さんは「売り場にはメークの悩みを相談できる販売員もいるので、納得して購入できるところが受け入れられているのではないか」と話していました。

10月11日 20時56分

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