冷凍パンが人気!スーパーでも売り上げ増
2018年5月18日 20:18

私たちの食卓に欠かせない「パン」。今、家庭向けの「冷凍パン」が売り上げを伸ばしている。最新の冷凍技術によって味、そしてやわらかさも保たれる「冷凍パン」の秘密を取材した。

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■本場の味を提供でき、人件費も削減!

クロワッサンなど12種類のパンが食べ放題のレストラン「銀座びいどろ 吉祥寺店」。使われていたのはヨーロッパから輸入した冷凍のパンだった。

銀座びいどろ 吉祥寺店・山本伸一店長「本場の味をそのままに再現できる。あとは特別の調理技術がなくても簡単においしいパンが食べられますと」

凍ったままオーブンで焼くだけなので、少ない人数でもたくさんの種類のパンが提供でき、人件費の削減につながっているという。利用客に冷凍のパンだと伝えると…。

利用客「えっ!そうなんですか!全然気づかないというとあれですけど、そうは思えない味ですね。香ばしい香りとかするんで、冷凍でできてると思ってなかった。非常においしいです」

■スーパーの販売ではリピーターも増加

レストランなどでは以前から普及しているという冷凍パンだが、今、ある変化が起きている。都内のスーパー「ザ・ガーデン自由が丘 恵比寿店」では、家庭向けの冷凍パンが売られていた。こちらのスーパーでは2か月前から販売を開始。日に日に売り上げが伸びているという。

ザ・ガーデン自由が丘 恵比寿店・石井健一店長「試食販売やったときに1回買っていただくと、また次も買ってくれるというお客様が多いですね」

買い物客に冷凍パンについて聞いてみると…。

買い物客「買ってみて食べました。焼きたてのパンみたいな感じで、かなりお味はおいしかったです」「冷凍のパン…食べたことないかもしれないですね。ロールパンみたいなやつだと、食パンみたいにトースターでやったら中が冷たいので、電子レンジでチンするとべちゃってなっちゃうので、そういうのはあまり(家では)冷凍しないですかね」

家庭で冷凍するのは難しいという声もあった。


■急速冷凍で焼きたての味と香りを保存!

冷凍パンはどのようにして作られているのだろうか。群馬県桐生市にある「スタイルブレッド」の工場を訪ねた。通常のパンと同じように焼き上げられるパン。焼きたてを試食すると、生地はもちもちで、ふわふわしている。焼き上げられたパンはその後、約マイナス30℃で急速冷凍される。10分後には冷凍できるという。

冷凍したパンをオーブンで3分解凍して試食すると、先ほど試食した焼きたてのパンにひけをとらないくらいもちもちで、さらにパンの香りも残っている。

冷凍パンが保存できる期間は約4か月と、普通のパンの10倍以上。こちらの工場では10年以上前から業務用に冷凍パンを作っていたが、今年から本格的に家庭向けの冷凍パンの製造を始めた。

スタイルブレッド・田中知代表取締役「ホテル、レストラン向けだと毎年20〜30%と業務拡大をしていて、(家庭用も)非常に市場の広がりに手応えを感じています」

マーケティング会社の調査によると、冷凍パンの市場は年々拡大していて、去年は249億円。3年前と比べ30億円近く伸びている。

日テレニュース
http://www.news24.jp/sp/articles/2018/05/18/06393433.html