終戦後の1946年に連合国軍総司令部(GHQ)が沈没させて処分した旧日本軍の潜水艦「呂500」など3隻が若狭湾の海底に眠っているとして、一般社団法人ラ・プロンジェ深海工学会(北九州市)は18日から、海底を調査する。

 同会によると、呂500は41年にドイツ海軍の潜水艦として建造され、旧日本軍に譲渡された。日本で量産が期待されたが、材料不足などで実現しなかった。防音装置や溶接など、高い建造技術を伝えるのに一役買い、旧日本軍の潜水艦の性能を向上させる契機となった。練習艦として海軍基地のあった京都府舞鶴市で終戦を迎え、46年に若狭湾に沈められた。

 調査団は18日朝、越前漁港を出発。21日までの予定で、水中音波探知機(ソナー)で場所を絞り込み、遠隔操作できる無人水中ロボットで存在を確認する。

 同会は2017年に長崎県五島列島沖で調査を行い、海底に沈んだ8隻を確認することに成功している。



YOMIURIONLINE 2018年06月17日 09時52分
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