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国内初のウラン濃縮施設 20年かけ廃止へ 岡山
2018年9月28日 22時24分

国内で初めて原子力発電所の核燃料に使うウランの濃縮作業を行っていた岡山県にある施設について、運営する日本原子力研究開発機構は、およそ20年かけて廃止するとした計画を28日、国に提出しました。

岡山県にある「人形峠環境技術センター」にあるウラン濃縮施設は国内で初めて原発の核燃料に使うウランを濃縮する施設として昭和63年に操業を開始し、17年前に運転を終えました。

その後、原子力機構は機器に付着した放射性物質を取り除く除染などを行ってきましたが、施設の廃止にかかる規制の考え方が示され設備や機器を解体する準備が整ったとして、28日、原子力規制委員会にウランの濃縮施設の廃止措置の計画を申請しました。

計画では、およそ20年かけて設備や機器を解体するとし、費用はおよそ55億円かかると見込んでいます。

また解体に伴いおよそ13万トンのコンクリートや鉄の廃棄物が出る見通しで、このうち8%が低レベルの放射性廃棄物として処分されますが、放射性廃棄物の処分先は今後検討するとしています。

原子力機構のウラン濃縮施設はおよそ350トンのウランを試験的に生産し、技術開発の成果は青森県六ヶ所村にあるウラン濃縮施設に引き継がれています。