テーマパーク「レゴランド・ジャパン」(名古屋市港区)が、2019年から数百億円規模の大型投資に踏み切ることが分かった。関係者によると、インバウンド(訪日外国人客)の取り込みを狙って2棟目のホテル建設を検討するほか、パークを現在の1・4倍に拡張。今年春には新アトラクションを導入する予定で、オープン以来の赤字脱却を目指す。

 レゴランドは17年4月のオープン当初、「入場料が高い」との批判が相次いで客足が伸び悩んだ。パーク隣の複合商業施設「メイカーズ ピア」ではテナントが次々に撤退。レゴランドの17年12月期の最終利益は5億円の赤字だった。

 しかし、「レゴランド・ジャパン・ホテル」(252室)が昨年4月に開業し、同年夏に入場料を最大3割値下げすると、パークの入園者は増加に転じた。レゴランドの調査によると、入園者の満足度は90%を超えているという。

 さらに最近は中国からの来園者が急増し、海外からの来園者が全体の約1割を占める。レゴホテルは大型連休などの繁忙期にはほぼ満室になるため、レゴランドは2棟目のホテル建設の検討を開始。パークの集客は天候に左右されやすいが、ホテルの宿泊者は確実に来園を見込めるため、パークの集客との相乗効果を狙う。

 また、今年春には人気のジェットコースター「ザ・ドラゴン」の近くに新アトラクションをオープンさせる。パークに隣接する名古屋市国際展示場(ポートメッセなごや)の一部が22年に移転した後、跡地を借りてパークを約13ヘクタールに拡張する計画も進んでおり、アトラクションの大幅な充実を図る。

名鉄もホテル計画 レゴランドのある金城ふ頭では、メイカーズを運営する名古屋鉄道グループがあおなみ線・金城ふ頭駅前にホテル建設を計画している。27年に予定されているリニア中央新幹線開業に向けた再開発で、ポートメッセやメイカーズの拡充も検討されており、レゴランドとの連携が鍵となる。

2019年01月03日
YOMIURI ONLINE
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