神前で題目を唱える僧侶や祈りをささげる住民=羽咋市太田町の日吉神社
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 住職が神前で題目を唱える神仏混交の「二十日題目」が20日夜から21日朝にかけて羽咋市太田町の日吉神社で営まれ、住民約60人が無病息災などを願った。

 日蓮宗妙法寺の高野誠鮮(じょうせん)住職、高野誠明(じょうめい)副住職が神前で「南無妙法蓮華経」と題目を唱え、住民が団扇(うちわ)太鼓を鳴らしながら読経し、祭神の大山咋命(おおやまくいのみこと)に祈りをささげた。

 祭りは約300年前の享保年間の2月20日に太田で大火があり、住民が日吉神社に集まり徹夜で題目を唱え鎮火を祈ったのが始まり。妙法寺の仏像を神社に安置し難を逃れたとされ、お礼参りとして寺の住職が毎年読経し、1868(明治元)年の神仏分離令が出た後も風習を守ってきた。

 この日は初老を迎えた4人の厄払いも行われた。

 太田町会の湯尾利一会長(65)は「政府に逆らってまで継続した先人の思いを後世に継いでいく責任がある」と話した。

 21日は日吉神社で神事の鎮火祭も営まれ、船木清崇(きよたか)宮司が祝詞を奏上し、参列者15人が玉串をささげた。

2/22(金) 1:35配信
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