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国連調査委 イスラエル軍は国際法違反と非難
2019年3月1日 4時59分

パレスチナのガザ地区で続く抗議デモに対し、イスラエル軍が実弾を発砲してこれまでに250人以上が死亡している問題で、国連の独立調査委員会は「過剰な武力行使によって子どもや女性、医療スタッフまでもが犠牲になっていて、イスラエル軍の行為は国際法に違反する」と非難する報告書をまとめました。

ガザ地区では去年3月以降、パレスチナ難民が故郷に帰還する権利を訴えるため、イスラエルとの境界に向けて投石などをしながら抗議デモを続けていて、これに対し、イスラエル軍が実弾を発砲し、これまでに250人以上が死亡しています。

この問題について、国連人権理事会の独立調査委員会は28日、報告書を発表し「イスラエル軍は、デモ隊が差し迫った脅威を与えていないのにもかかわらず実弾を発砲し、過剰な武力行使をしている。子どもや女性、医療スタッフ、ジャーナリストまでもが犠牲になっていて、イスラエル軍の行為は国際法に違反する」として厳しく非難しました。

これに対し、イスラエルのカッツ外相代行は「イスラエルへの敵意と偏見に満ちた報告書で、事実がゆがめられている」と述べたうえで、イスラエル軍による発砲は自衛の権利だと反論しました。

この問題に関連してパレスチナ暫定自治政府は、イスラエル側の関係者の責任を追及するため、オランダのハーグにある国際刑事裁判所に捜査を依頼していて、報告書の内容は裁判所側に提供されることになっています。