楠木正行の魅力を発信するシンポジウム=大阪府四條畷市
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 南北朝時代の武将、楠木正成の嫡子・正行(まさつら)の魅力を発信するシンポジウムが9日、正行ゆかりの大阪府四條畷市で開かれ、約100人が参加した。

 正行を顕彰する市民団体「四條畷楠正行の会」が主催。正行は11歳で正成と「桜井の訣別」を体験し、父の遺志を継いで足利尊氏と戦ったが「四條畷の戦い」で敗れ、23歳で自害した。戦前、正成・正行父子は教科書でも大きく取り上げられるなど国民的英雄だった。

 シンポジウムでは、同会代表の扇谷(おうぎたに)昭氏と、四條畷の戦いを控えた正行が決意の和歌を残した如意輪寺(にょいりんじ、奈良県吉野町)の加島裕和(ゆうわ)副住職が登壇。正成・正行父子を題材にしたNHK大河ドラマ実現に向けた活動や正行と一族の軌跡をたどるプロジェクトを紹介したほか、正行が生前に正四位下(しょうしいのげ)の位階を得ていたことも説明した。

 加島副住職は、正行の魅力発信に取り組むことで、「『好きな武将』を若い人たちに質問すれば、(回答に)正行が入るようにしていきたい」と述べた。

 学生らと正行をテーマにしたかるたなどを制作した大阪電気通信大の木子(きし)香准教授も参加し、「学生たちがいつか『ひとつの信念に生きる』とはどういうことか考え直すとき、正行は最適の人物」と強調した。

3/10(日) 9:48配信
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