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 【安平】胆振管内安平町は13日、町追分地区の旧鉄道資料館に保存しているSL(蒸気機関車)「D51 320」を今春開業した道の駅「あびらD51(デゴイチ)ステーション」に移送した。国内最後のSLが運行したことで知られる「鉄道のまち」のシンボルが、町の新たな目玉施設で展示される。

 「D51 320」はかつて、夕張などから石炭を運ぶ機関車の基地「追分機関区」として栄えた町追分地区(旧追分町)を走り、町内で40年以上保存されてきた。長さ約11メートル、高さ約4メートル、重さ約70トン。本年度日本遺産に認定された、空知の炭鉱、室蘭の鉄鋼、小樽の港湾とそれらを結ぶ鉄道からなる産業遺産「炭鉄港」の構成文化財にも登録されている。

 13日は昼間に、多くの鉄道ファンらが見守る中、レールの上に載ったSLをクレーンで釣り上げ、トレーラー車に積載。町職員らが「令和」と記されたヘッドマークを「D51 320」のナンバープレートの下に取り付けた。トラブルを避けるため交通量の少ない午後9時に旧資料館を出発。時速約30キロで市街地や国道を通り、1時間余りかけ、約4キロ離れた道の駅の敷地内に到着した。

 14日に道の駅に併設した新しい鉄道資料館の内部に設置する予定。(千葉佳奈)