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米・イラン、対決色強まる=タンカー攻撃で非難の応酬
2019年6月14日 22:20 
発信地:アラブ首長国連邦 [ 例外 その他 ]
【6月14日 時事通信社】日本の海運会社のタンカーがホルムズ海峡近くで受けた攻撃について、トランプ米大統領は14日、FOXニュースのインタビューで『イランが行った』と名指しで非難し、両国の対決色が強まっている。対話に前向きな姿勢を示していたトランプ米大統領も、イラン最高指導者ハメネイ師が安倍晋三首相との会談で対話を拒絶したため態度を硬化。相互不信が一段と高まり、中東で緊迫の度が増している。

 「イランとの合意は時期尚早だ。彼らもわれわれも準備ができていない」。トランプ氏は13日、こうツイートし、早期の交渉に否定的な見方を示した。トランプ氏は核合意離脱や制裁再発動でイランに圧力をかけ、ミサイル開発中止などを要求してきた。イランを訪問した安倍首相には「橋渡し」を期待したが、事実上不調に終わった。

 米側は今後、イランへの圧力をさらに強化し、譲歩を迫るとみられる。米中央軍が13日、イラン精鋭部隊、革命防衛隊によるタンカー攻撃への関与を示す動画公開に踏み切ったのもその一環だ。米軍は「米国と中東のパートナー国は、自衛のために必要なあらゆる手段を取る」と強く警告し、武力行使も辞さない構えを示した。

 これに対し、イランのザリフ外相はツイッターに「米国は事実に基づいた証拠なしにイランのせいにしている」と投稿し、攻撃関与を否定。ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)やイスラエルのネタニヤフ首相ら対イラン強硬派が、外交ではなく「プランB」(対決路線)に突き進んでいると批判した。(c)時事通信社