2019/09/02 14:24

【ウェブ】津田大介氏が会見 「表現の不自由展」中止問題

記者会見で発言する芸術監督でジャーナリストの津田大介氏=2日午後、東京・丸の内の日本外国特派員協会(酒巻俊介撮影)

 愛知県で開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が中止になった問題で、芸術祭の芸術監督を務めるジャーナリストの津田大介氏が2日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で記者会見した。

 津田氏は「予想外の出来事が多くあった」として京都アニメーション放火事件などを挙げ、「事件に触れながら抗議電話やファクスがあり、リアリティーが大きく、職員の精神を追い詰めてしまったところもある」と中止決定の背景を説明。「政治家の圧力が原因ではない」とも強調した。自身の責任問題については言及しなかった。
 芸術祭は8月1日に開幕したが、「表現の不自由展・その後」に、慰安婦問題の象徴である「平和の少女像」や、天皇の肖像を燃やすような映像が出品されたことが問題となった。実行委員会事務局に対する脅迫も相次ぎ、同月3日で企画展の展示は取りやめとなった。
 津田氏によると、開幕前には警察や弁護士と打ち合わせを重ねたほか、電話回線を増設したり、質疑応答のマニュアルを用意したりして、苦情が相次ぐ事態に備えた。ところが、予想を超える苦情電話が寄せられて職員が疲弊。「このままでは円滑な運営ができないと判断した」と判断し、中止を決めたという。
 企画展の再開については、「3日で終わったという結果には全く納得していない。その意味で、きちんとハードルをクリアして会期中の再開を目指したいとは思ってはいるが、今、明言はできない」と話した。

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