香港警察は4日、今月1日からのデモに絡み、14歳の未成年者を含む男女計325人を拘束したと発表した。6月にデモが拡大後、5日で150日を迎えるが、この間の拘束者の合計は3千人を超えるなど警察の強硬姿勢が強まっている。

 香港紙・明報などによると、6月9日に初の大規模デモが発生後、今月4日までに拘束された人は3332人。最初の100日間の1日平均の拘束者は約15人だったが、その後の1日平均の拘束者は約38人と、2倍以上に増えた。拘束容疑は警察に対する襲撃や違法集会への参加などが目立っている。

 取り締まりが強硬化した背景には、中国側から再三、デモの早期収束を指示されていることがある。警察側にも負傷者が続出しており、取り締まりの際にデモ隊を「ゴキブリ」と呼ぶなど、デモ隊へのいら立ちも高まっている。

 催涙弾の使用回数も増えており、2日の衝突では、催涙弾が救急ボランティアの背中にあたり、大やけどを負った。香港メディアによると、英国が催涙弾の香港への輸出の停止を宣言したため、香港警察は中国製の催涙弾を使用している。中国製の催涙弾は燃焼温度が約250度に達するという。警察が放った催涙弾が消防車を直撃する騒ぎも起きた。(広州=益満雄一郎)

11/4(月) 21:59
朝日新聞デジタル
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