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国会バリアフリーやっと一歩 れいわ舩後氏質問 世界で進む政治参加
毎日新聞 2019年11月7日 20時42分(最終更新 11月8日 00時18分)


 夏の参院選でれいわ新選組から初当選した重度身体障害者の舩後(ふなご)靖彦氏(62)が7日、初めて参院文教科学委員会で質問し、国会のバリアフリー化は一歩前進した。同じく重度障害のある、れいわの木村英子氏(54)も今月5日に初質疑を行ったが、さまざまな課題も浮き彫りとなった。国会の動きは、自治体の障害者への就労支援のあり方にも影響を与えつつある。

文字情報を音声に変える機器使用認める

 舩後氏の委員会での質問冒頭、大勢の報道陣と傍聴人が見守る中、委員会室に音声が流れた。「初めまして、れいわ新選組の舩後靖彦でございます」。難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)のため言葉を発することができない舩後氏は、パソコンに入力した文字情報を音声に変える機器を使用した。

 この機器の使用は先月28日、同委の理事懇談会で認められた対応の一つだ。車椅子の舩後氏は介助者と秘書を伴って臨んだ。秘書はあらかじめ用意した原稿を代読。41歳でALSを発症後、一時、医師に延命しないことを伝えるなど絶望しながらも、患者同士が支え合う「ピアサポート」の活動を通じた出会いにより、「生きたいという意志が湧き上がった」と自身の人生を振り返った。質問に入ると、萩生田光一文部科学相は「舩後氏の初めての質問に答えることを大変光栄に思う」と応じた。

 舩後氏は障害の有無にかかわらず一緒に学ぶ「インクルーシブ教育」に関する質問で、「以前の私のように障害のない多くの人は、障害者の日常や現実を知らないために、偏見や差別につながっていくのではないか」と指摘。「障害のない子どもにとってこそ、インクルーシブ(包括的)な保育・教育が必要だ」と問いかけると、萩生田氏は「障害がある子どものさまざまな学びの場のさらなる充実を図っていきたい」などと答弁した。

9分超中断2度、20分ずれ込む
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