住宅ローン減税、5年で3140人過大控除…確定申告の誤り気付かず
2019/11/11 20:06
https://www.yomiuri.co.jp/national/20191111-OYT1T50154/


 税務署が住宅ローン減税の確定申告の誤りに気付かず、2013〜17年の間、3140人が5億5843万円の税金を過大に控除されていたことが、会計検査院の調べでわかった。国税庁が各税務署に具体的な審査方法を指示しておらず、誤りが見過ごされていた。

 住宅ローン減税は、年末時点の住宅ローン残高の1%を所得税などから毎年差し引く制度。検査院が13〜17年に全524税務署に提出された全ての確定申告を調査したところ、455税務署の計3398人の申告で、税額に影響する誤りがあることが判明。3140人が5億5843万円を過大に控除され、逆に258人が2065万円を過大に徴収されていた。
 同庁は昨年12月、住宅ローン減税の算定や要件を誤って申告するケースが相次ぎ、所得税などが過大に控除されていたと発表していた。同庁によると、対象者の大半は既に修正申告し、適正に納税したという。
 同庁は「各税務署に制度の周知を図り、適正な事務の遂行に努めたい」としている。