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2人で重い荷物を運んでいる最中、バランスが崩れた。そこで、すかさず「ちょっと!いったん置こか。一回、置こう」というのは、兄弟漫才師・中川家のコントネタ。今回、2月9日(日)に放送した「コトノハ図鑑」(MBS)では、この「一回、置こか」のコントネタ……ではなく、重い荷物を大勢で持ち上げる時、その瞬間に言う「かけ声」について調査した。地域によって違う「かけ声」。北は青森?南は九州・鹿児島をリサーチ。

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事の始まりは、MBS入社1年目の野嶋紗己子アナウンサーが、アナウンス室に放置していた重そうなダンボール箱を移動させようとした時のことだった。
「金山先輩!手伝ってもらえませんか」と、入社11年目の金山泉アナウンサーに協力をお願い。快く「いいよ!」と金山アナは、野嶋アナと一緒にそのダンボール箱を持ち上げようとした。その瞬間...

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「いっせーのーせ!」と金山アナは言い、野嶋アナは「さんのーがーはい!」と言ったのだ。
「さんのーがーはい」......「はい?」。
金山アナの「いっせーのーせ」は分かるが、現在23歳の野嶋アナの「さんのーがーはい」は、JK(女子高生)言葉のように聞こえたが...。
この時、アナウンス室にいた玉巻映美アナウンサーにも「かけ声」をやってもらうと、「いっせーのーで」。西村麻子アナウンサーも同じく「いっせーのーで」だった。玉巻アナは大阪府出身。西村アナは京都府出身。関西人は同じかけ声だった。突拍子もない「さんのーがーはい」といった野嶋アナは福岡育ち。「いっせーのーせ」といった金山アナは新潟出身。
そこで、地域によって「かけ声は全然違うのでは!?」となり、野嶋アナと金山アナは「かけ声」について全国調査を敢行することになった。

「フランス語の...」

「新大阪駅」から新幹線に乗って、野嶋アナは「東」、金山アナは「西」にわかれて調査を開始。
まずは、西の金山アナは岡山県へ。ここでは「せーの」だった。そして、野嶋アナの最初の取材場所、愛知県「名古屋駅」で街の人に荷物を持ってもらうと...
ほとんどの人が「いっせーのーで」だった。岐阜県の人にもお願いすると同じく「いっせーのーで」。

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「いっせーのーで」について、日本語の語源に詳しい京都先端科学大学の丸田博之教授に話しを聞くと、「フランス語の『hisser(イッセー)』と関係があります」。

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明治時代、日本海軍がフランス海軍と合同で練習をしていた時、ボートを引き上げる号令「hisser(イッセー)」を導入したといわれている。「おそらく、フランス語のhisser(イッセー)は、日本語の『一斉』にもかかっているのでは」と丸田教授。

「せーの!」

続いて、「広島駅」に降り立った金山アナだが、なんと、ここではインタビューに応じてくれる人がいなくて大苦戦。大阪の街では簡単にインタビューに応じてくれる人が多いので、余計に辛く感じたのではないだろうか。「話が聞けません...」と、1時間経っても取材できずにいた金山アナ。ようやく協力者が現れて荷物を持ってもらうと、「いっせーの」だった。

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この後、急いで「新山口駅」へ。ところが、ここでも大苦戦。なかなか協力者が現れず、駅前のラジオ局で放送中のDJに協力をお願いした。
山口では「せーの」。さらに「せーのがー」と言った人もいた。
一方の野嶋アナは、名古屋から静岡県「浜松駅」へ移動。ここでは、「いっせーのーせ(で)」や岡山・山口で聞いた「せーの」と言った人が現れた。静岡は「せーの」が圧倒的に多かった。

2020年02月13日20時30分
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