新型コロナウイルスの感染拡大に伴いトイレットペーパーなど紙製品の買い占めが問題化する中、生産元は「商品の量は十分にある」と冷静な対応を呼びかけている。

 月3600トンのトイレットペーパーを生産する静岡県富士市の再生紙メーカー「春日製紙工業」を訪れると、工場内で直径1・8メートルの巨大な「原反(げんたん)」と呼ばれるロール紙が次々と作られ、生産ラインで流れるようにトイレットペーパーが製品化されていた。普段から24時間操業、原料もほぼ国内で調達できるため、生産に支障はないという。

 同社によると、買い占めは2月末から広がり、小売店から卸業者への注文は通常の10倍に達した。卸業者や小売店の倉庫も容量が限られ、トラック輸送が追いつかず、店舗からは商品が無くなった。

 しかし、マスクと違いトイレットペーパーは国民の使用量が一定なため、購入が一巡すれば店舗在庫は確実に元に戻る。同社の担当者は「今後は逆に家庭の在庫が増え、買い控えが起きるのが心配だ」と話している。

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