北陸新幹線金沢開業以降、金沢駅や富山駅周辺では外資系ホテル進出やマンション建設が相次ぎ、新幹線効果が続く一方、停車駅から遠く波に乗れない地域もある。一部在来線特急の始発駅だった魚津駅(富山県魚津市)は、利用客が1割以上減り、地価も下落が続く。富山県は効果が富山市に集中する傾向にあり、広い地域への波及が課題だ。敦賀開業後、福井県内では魚津と同様、鯖江駅などで在来線特急の停車がなくなる可能性があり、関係者は危機感を募らせている。

【画像】3月の魚津駅

 3月の夕方、魚津駅には通勤通学客がまばらだった。「昔は商店街の駐車場が車であふれていたが、今はがらがら。先が見えない」。駅南西側の酒店経営者(66)はこぼす。

 魚津市は県東部に位置し、人口約4万2千人。以前は新潟方面に接続し、首都圏との橋渡し役を担った特急「はくたか」、関西圏につながる「サンダーバード」が停車し、豊富な海産物を目当てに県内外から訪れるファンも多かった。

 だが開業後、乗り換え需要がなくなり、東京からの客は新幹線で素通りに。JRなどによると、最近3年間(2016〜18年度)の1日の平均乗降客数は4112人で、開業前(12〜14年度)から約15%落ち込んだ。

 商店街の漆器店の経営者(51)は「減ったのは仕事や観光の人だと思う。なじみの客を大事にして、新幹線のせいにしないで努力するしかない」と話す。

 「立山黒部アルペンルート」は、県が重点に位置付ける観光地。運営会社によると、開業初年度の利用者は10%増の99万7千人だったが、その後伸び悩む。19年度は大きく減少し、7年ぶりに90万人を割った。

 ただ、19年度は台風による一過的な影響との見方がある。訪日旅行客の増加傾向が続くなど、明るい兆しも出てきている。

3/7(土) 20:41 Yahoo!ニュース
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