地震が来るぞと警鐘を鳴らすことは、「オオカミ少年」の悪ふざけとは根本的に違うのである。

■「震災」という社会現象にするな! 

私の著書『令和日本の大問題』でも指摘しているとおり、日本の国土と文化は地震によって形作られた。日本はどこか別の場所に引っ越さない限り、地震を避けて暮らすことはできない。

 日本では、地震はあって当たり前。「天災は忘れた頃にやってくる」、当たり前のことを忘れると必ず報いがある。

 実際、関東地方で見ても、マグニチュード4クラスの地震は毎月1回くらいの頻度で起きているし、身体に揺れを感じないマグニチュード3クラスでは、数日に1回程度は起きている。それほど日常的な自然現象である地震が、震災となるのは100年に5回ということである。

 地震とは、地球の活動を原因とする自然現象である。人っ子1人住んでいない原野で大地震が起きたとしても、震災とはならない。人が密集している場所で巨大な地震が起きるから、大震災となるのだ。肝心なことは、「地震」という自然現象を「震災」という社会現象にはしないことである。

 令和日本のこれから30年の間に、大地震は必ず来る。これは脅しではない。しかも地震が起こる場所は、超人口密集地帯である首都直下、東海地方から四国・関西の南海トラフエリアだ。

 では、いつ起こるのか。それはわからない。東京大学地震研究所・地震予知研究センター長の平田直教授によれば「過去100年に5回起きたということは、将来の100年でも5回くらい起きる可能性はある」ということだ。だが平田教授は、いつ、どこで、どのくらいの地震が起きるかを予測することは不可能とも言っている。

 世上、「首都直下地震」が起きる確率は30年間で70%と言われているが、それは首都圏のどこか、あるいは南関東のどこかでマグニチュード7程度の地震が起きる確率が示されているのだ。その根拠は「100年に5回ですから、30年に換算すると0.7回、つまり70%となる」ということだそうだ。

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6/23(火) 5:40配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/9968ddc6285de2fbb1332d340caa39e315380606?page=2