常磐自動車道で「あおり運転」の末、男性を殴るなどの罪に問われた男の初公判が始まりました。男はすべての起訴内容を認めて「今、振り返るとやり過ぎた」などと語りました。

 会社役員の宮崎文夫被告(44)。去年8月、茨城県であおり運転の末に相手の車を無理やり停止させ、運転していた男性を殴るなどした強要と傷害の罪に問われています。法廷に現れた被告は丸刈りで黒いスーツ姿。傍聴した記者によれば、「おとなしそうなおじさん」という変わり果てた印象を受けたそうです。
 宮崎被告は他にも愛知県や静岡県で起きたあおり運転について同じく起訴されて今回、一緒に審理されています。
 弁護側の被告人質問:「捕まって取り調べで散々、ドラレコを見せられたでしょ?」
 宮崎文夫被告:「今、振り返るとやり過ぎたと思います。自分がされたことの何倍にもしてやり過ぎたと思います」
 弁護側の被告人質問:「あなたの運転行為は尋常じゃないことは分かる?」
 宮崎文夫被告:「分かります…」
ドライブレコーダーの映像からこの事件は広く知られ、あおり運転を厳罰化する法改正のきっかけの一つとなりました。
 弁護側の被告人質問:「常磐道をきょうも走って来たけど『ストップあおり』って色んな所に書いてあったが誰のせい?」
 宮崎文夫被告:「私のせいです」
 弁護側の被告人質問:「事件の後、ドラレコがいっぱい売れたんだよ?世間にどれだけ恐怖を与えたか分かっていますか?」
 宮崎文夫被告:「はい… 」
 フェースシールドを着け、ボソボソと話す被告。続いて行われた検察側の質問では…。
 検察側の被告人質問:「なぜ、あおり運転をしたのか?」
 宮崎文夫被告:「同じようなことをされたら嫌だというのを分かってほしかった。今後、そういう人がいなくなってほしいと思ったからです」
 検察側の被告人質問:「あおり運転は記憶にある限り、これまでに何回やった?」
 宮崎文夫被告:「今回(2019年)の1年くらい前から少なくとも5回ほど。多かったら10回近くあったかもしれません」
裁判は今月27日午後5時前に閉廷し、次回は来月31日に論告求刑が行われる見通しです。

Yahooニュース(テレ朝)7/27(月) 18:17配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/87d710561e1a3f3faf04bb06e2a60bb2d41c65e5