広島市への原爆投下直後に降った放射性物質を含んだ「黒い雨」を巡り、
国の援護対象区域外にいた原告84人全員(死亡者含む)を被爆者と認めた広島地裁判決について、
加藤勝信厚生労働相は12日記者会見し、広島県、広島市と共に控訴したと表明した。

 関係者によると、県と市、自民党議連の要望も踏まえ、政府は援護対象区域の見直しも含めて検証する方針。

 7月29日の判決は、援護対象の「特例区域」外にも黒い雨が降った可能性を指摘。
原告の証言の信用性などを個別に検討すべきだとして84人への手帳交付を命じていた。

https://this.kiji.is/666101246050387041

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黒い雨訴訟「控訴の断念認めて」 広島市と県が国に要望
https://www.asahi.com/articles/ASN706SN5N70PITB00P.html?iref=pc_rellink_01
> 広島への原爆投下後に降った「黒い雨」による健康被害を認め、
>原告84人全員に被爆者健康手帳を交付するよう広島市と広島県に命じた29日の広島地裁判決を受け、
>松井一実市長は31日、訴訟に参加する国に対し、控訴を断念する政治判断を求めたことを明らかにした。

黒い雨訴訟、広島市と広島県が控訴 国の要請受け入れ
https://www.asahi.com/articles/ASN8D3PMBN84PITB01N.html

>〈黒い雨〉 原爆投下後、広島にすすなどを含む黒い雨が降った。
>1945年の地元気象台技師らの調査では爆心地の北西方向の「東西15キロ、南北29キロ」で降り、
>うち「東西11キロ、南北19キロ」が大雨地域と分析。国は76年、大雨地域に限り援護対象とした。
>健康診断が無料となり、特定疾病を発症すれば被爆者健康手帳が交付され、医療費自己負担分がなくなり各種手当も支給される。
>広島県と広島市の調査などではより広い範囲で降ったとされる。