2020/11/28 12:59

 岩手県内でイノシシによる被害が深刻化している。県によると、2019年度の農業被害額は1800万円(速報値)、捕獲頭数は346頭となり、いずれも過去最高・過去最多を更新した。専門家は、捕獲だけに頼らず、畑の周囲を刈り取ったり農作物の放置をやめたりするなど、環境面での対策を講じるよう呼びかけている。(広瀬航太郎)

 「嗅覚は人間の何倍でしょうか」。10月下旬、滝沢市が開いた鳥獣対策セミナーで、農家ら45人がイノシシの特性をクイズ形式で学んだ。「100万〜1億倍」という答えが明かされると、どよめきが起きた。

 参加した男性会社員(32)は今年、実家が所有する市内の田んぼを踏み荒らされた。ダニや寄生虫を落とすために泥を浴びた跡の「ヌタ場(沼田場)」もあった。例年、稲刈りは業者に委託しているが、今年は「イノシシが入った田んぼのコメは臭くなる」と刈り取りを断られた。毎週末、実家で稲作を手伝うのを楽しみにしてきたが、「今年はほとんど売り物にならなかった。何とか対策を考えないと……」と肩を落とした。

     ===== 後略 =====
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https://www.yomiuri.co.jp/national/20201128-OYT1T50102/