新型コロナウイルスの感染者をめぐる対応で同意を得ずに店名を公表されたと主張するラーメン店が、徳島県に対して裁判を起こしました。
店名公表を巡る訴訟は全国でも異例です。

徳島県藍住町の人気ラーメン店「王王軒」。
去年7月、新型コロナに感染した男性が、店を訪れたため保健所の聞き取り調査を受けました。
訴えによると、社長は、店名を公表しないようにお願いしたといいます。

しかし…。

【徳島県・飯泉嘉門県知事】
「(感染した男性が)26日の日曜日、立ち寄られた藍住町の飲食店、この名前でありますが、同意をいただきました。王王軒本店であります」

徳島県は、感染した男性が店を訪れた際、客が多くいたため、調査しないといけないことを社長に説明し、社長から同意を得たと主張しています。

【王王軒・近藤純社長】
「死活問題になるのはわかっていたので、同意は絶対していません」

店名を公表後、平日は1日300人ほどが訪れた客が、半分以下に激減しました。
その状態が1カ月も続いたといいます。

社長は「同意を得た」と説明した徳島県に謝罪をしてほしいと要望しましたが、謝罪がなかったため、県に対し計1100万円の損害賠償を求める訴えを起こしました。

【王王軒・近藤純社長】
「小さな飲食店、田舎の飲食店にとっては死活問題であり、今まで作り上げてきたものが一瞬にしてゼロになる。この苦しい思いを全国の飲食店の方々には絶対してほしくありませんし」

裁判所は、どう判断するのでしょうか。
関西テレビ

https://news.yahoo.co.jp/articles/26c6867dd8d873ca985b05384c1ccafc1c38ce93