新型コロナウイルス感染症にかかった人の4人に1人は、半年後も後遺症に悩まされているとの調査結果を、国立国際医療研究センターがまとめた。女性の方が 倦怠けんたい 感などの症状が出やすく、若い人、やせた人ほど味覚・嗅覚障害が起こりやすいとしている。

 今春、新型コロナの回復者を対象にアンケート調査をし、回答があった457人を解析した。その結果、発症から6か月後に何らかの症状があった人は26・3%で、12か月後では8・8%だった。軽症でも後遺症が長く続く人がいた。

 男女で比較すると、倦怠感は2倍、脱毛は3倍、女性の方が出現しやすかった。味覚・嗅覚障害も女性に多く、味覚障害が男性より長引く傾向もみられた。新型コロナの治療の有無と後遺症の出方には、明確な関係はみられなかった。

 同センターの森岡慎一郎・国際感染症対策室医長は「現時点では新型コロナに感染しないことが最も重要だ。引き続き、手洗いやマスク着用といった感染対策に加え、ワクチン接種をしていくことが大切だ」と話している。

読売新聞 2021/10/12 11:00
https://www.yomiuri.co.jp/medical/20211012-OYT1T50132/