ドコモ「かけ放題」プランで大量に電話 接続料金1憶円を不正取得疑い 都内の通信会社社員ら逮捕 愛知県警など

 通信事業者間で電話回線の接続料金が支払われる仕組みを悪用し、NTTドコモから接続料金を不正に取得していたとして、愛知県警などは8日、組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)などの疑いで、通信事業会社(東京)の社員の男ら十数人を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。
 通信事業者間では、電話をかけた側の業者が受けた側の業者に、通話時間に応じて「アクセスチャージ」と呼ばれる回線接続料金を支払うことになっている。
 捜査関係者によると、男らはドコモからアクセスチャージをだまし取る目的で、「かけ放題」プランで契約したドコモの回線から、逮捕された社員の会社の回線に大量の電話をかけ、昨年春、ドコモから約1億円をだまし取った疑いがある。複数の会社の役員らが関与し、アクセスチャージを分配していたとみられる。
 電話の大量発信は特殊な通信機器を使い、約1カ月間にわたって行われていた。
 県警は昨年6月、アクセスチャージの仕組みを悪用し、不正な利益を得ていたとして、別の通信事業会社の実質的経営者らを組織犯罪処罰法違反容疑などで逮捕。関係先から大量発信に使う通信機器を押収するなどして捜査を続けていた。

東京新聞 2022年6月9日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/182395