※10/10(月) 7:15配信
マネーポストWEB

 回転寿司業界を激震させた事件の背景には何があったのか──。回転寿司チェーン大手の「かっぱ寿司」の運営会社「カッパ・クリエイト」社長である田辺公己容疑者(46才)が9月30日、過去の勤務先「はま寿司」から営業秘密などを不正に取得したとして、不正競争防止法違反の疑いで警視庁に逮捕された。その3日後、社長と取締役の座を辞した。

 田辺容疑者は、はま寿司から使用される食材の種類、ネタとなる魚介類の仕入れ値、取引先の情報などのデータを不正入手したうえ、さらに日別の売上データを受け取った疑いもあり、捜査が続いている。

熾烈な価格競争で生じたひずみ
 現在「かっぱ寿司」を全国に300店舗ほど展開し、約790人の従業員を抱えるカッパ社は、1979年に長野県で「かっぱ寿司」1号店を出店した。創業当初は桶に入った寿司を水流で回転させていて、その様子が“頭に皿をのせたカッパのようだ”といわれたことが店名の由来だという。外食業界に詳しいジャーナリストの長浜淳之介さんが説明する。

「2000年代初頭には業界一の売上高を誇りました。他社の先陣を切る形で“全品100円”を掲げるなど、低価格路線を打ち出し人気を博したことで、無双状態に。2005年には『タッチパネル式オーダーシステム』と、回転レーンとは別に客席に注文を届ける『特急レーン』を導入するなど先見の明もありました」

 しかし2011年に業界トップの座から転落してしまう。

「コスト削減を進める過程で原材料費を削ったところ“安かろう、まずかろう”というネガティブなイメージが定着してしまいました。いまだに汚名返上ができたとはいえず、あきんどスシロー(以下・スシロー)、くら寿司、はま寿司の後塵を拝しています」(長浜さん)

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