結局これな、シルバーデモクラシーのなりの果てなのよ。

長生きするお年寄りの年金やら介護の金額が上がって行くんだよ。
増税は反対、年金削減は反対、健康保険の削減は反対。
しかし科学技術費の削減は反対されない。
これが投票する国民の多数派なのよ。

文科省は削られた金額をなんとか取り戻そうとするけど、
そのためには、「国民の納得」が必要で、
そのために、アリバイ作りの仕事が大量に発生して。
アリバイ作りの仕事はどんなものかというと、
一円の不正やミスを防ぐために、数億のお金を使うようなもの。

東工大とか、数年に一度起こる、数百万の研究費の流用を防ぐために、
事務手続きをやたらと煩雑にして、
それを手処理する教授の人件費を考えると、
毎年数千万になるレベル。
こういうアホなことが横行している。

お金が減ってる上に、非生産的な仕事が増えれば、
研究力が落ちるのは当たり前。

基本的に研究職というのは同偏差値の人たちの中で、
相対的に金にならない仕事。
就職出来ている人でも年収はメーカーとかと比べると半分以下、
さらに今はポストが無い若手が圧倒的に多いので、
平均にしてしまうと、進路としてはかなりブラックな部類に入る。

それでも研究職に就いているのは、研究が好きで、
新しい発見があると嬉しくて仕方ない自由な人が多いわけで。
研究をさせずに、大学改組やら不毛なアリバイ作りやらをさせると、
研究時間が奪われるのはもちろん、やる気を奪うんだよ。


ただ、 まあ、これは国民の選択ってやつだ。