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36歳の女性の胃の粘膜に寄生するアニサキス
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石川県七尾市で、2日間にわたる激しい胸の痛みと嘔吐で病院に運ばれた
女性の胃の中から
寄生虫のアニサキスの幼虫が見つかった。国際医学誌「ニュー・イング
ランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に
掲載された論文によると、この女性は鮭の刺身を食べていたという。

 七尾市の恵寿総合病院にこのほど、36歳の女性がみぞおちの激しい痛み
と止まらぬ嘔吐などを訴えて搬送された。
心電図や胸部レントゲン検査の結果は正常だったが、胸の痛みが起こった
2日前に、女性が鮭の刺身を食べていたことが判明した。

 渕崎宇一郎副院長ら消化器内科のグループが、腹部のCT検査を行った
ところ、胃壁がただれて肥大化しているのを発見。
内視鏡検査の結果、食道と胃の接続部や胃壁ばかりか、瞳孔の奥の眼底な
ど上半身の粘膜という粘膜に寄生するたくさんの
アニサキスの幼虫が確認された。

 医療チームは内視鏡鉗子を使ってアニサキスの幼虫を除去し、その様子を
写した動画を医学誌に発表した。

 アニサキス症は、寿司や刺身を食べる日本人には馴染みのある寄生
虫の一種で、幼虫が寄生したサバやアジ、イワシ
イカなどを生で食べるのが原因で感染する。

【食中毒】アニサキス 生の魚介類で猛威 10年で20倍 シメサバ、
イカさしに注意★2 [無断転載禁止]©2ch.net

生の魚介類に付いている寄生虫「アニサキス」による食中毒の報告件数が急
増している。厚生労働省の統計によると、2007年は6件だった報告件
数は16年に20倍以上の124件に増え、食中毒の原因物質としてはノ
ロウイルスとカンピロバクター菌に次いで3番目に多い。
「報告は氷山の一角」との指摘もあり、専門家が注意を呼び掛けている。

アニサキスは、幼虫(体長2〜3センチ)が魚介類の内臓に寄生し、鮮度
が落ちると筋肉に移動しやすい。
人がそれを生で食べると、数時間後から激しい腹痛や嘔吐(おうと)など
の症状が出る。
原因食品はサバが最も多く、サンマやサケ、アジ、イカなどでも起こる。
シメサバによる報告も目立つように、酢では予防できない。

ここ10年ほどの報告急増は、13年から法令改正でアニサキスによる食
中毒が届け出対象に明示されたのも一因だが、背景にあるのが生の魚介類
の流通の多様化だ。
大手の量販店や鮮魚専門店が市場の競りを介さず産地の業者から直接買い
付ける「相対取引」などが盛んになり、消費者の口に入るまでの経路が複
雑になっている。

国立感染症研究所の杉山広・前寄生動物部第二室長が約33万人の診療報
酬明細書(レセプト)のデータを使って推計したところ、年間発生数は約
7000件に上った。
杉山さんは「アニサキスの食中毒を防ぐには加熱するか、マイナス20度
以下で24時間以上冷凍すること」と管理の徹底を訴える。海外では、生
食用の魚の冷凍保存を義務づける国もあるという。