http://www.huffingtonpost.jp/2017/07/12/cm-ranking_n_17461064.html

2017年上半期『銘柄別CM好感度ランキング』でKDDI(商品名:au)が3年連続で1位を獲得した。

2位はNTTドコモ(同NTT DOCOMO)、3位はソフトバンク(同SoftBank)と続き、トップ3を携帯キャリア大手3社が独占した。

auのCMは、俳優の松田翔太が「桃太郎」、桐谷健太が「浦島太郎」、濱田岳が「金太郎」に扮する「三太郎」シリーズで、様々なサービスやキャンペーンを紹介している。

ランキングは、CM総合研究所が7月12日に発表した。調査では、回答者が思い浮かべる「好きなCM・印象に残ったCM」について、企業名、ブランド名、CMの情景の3項目を1セットとして、
最大5つ記述してもらった。

トップ10を見ると、格安スマホを含む携帯キャリアの5ブランドがランクインしており、携帯キャリア業界の強さが窺える。
http://i.huffpost.com/gen/5413070/thumbs/o-CM-570.jpg?5

■携帯キャリアのCMは「シリーズもの」が多い。

「三太郎」に代表されるように、携帯ブランドのCMは、シリーズものが多い。「三太郎」は2015年から、3位のソフトバンク「白戸家」は2007年から放映している。

複雑な料金プランや、通信の仕組みなどを、短いCM枠でその都度伝えきるのは難しい。

まず、同じキャラクターと設定で世界観を作りあげて、視聴者と文脈を共有した上で、個々の商品やサービスをアピールしていくことが効率的なのだろう。

確かに「三太郎」は、ある時は“学割プラン“、別の時には“ギガ割”や"au WALLET"などといったサービスを紹介する。
視聴者は「三太郎」の日常の物語を追いかける形で、結果的にauの提供する様々なサービスの存在を知ることになる。

調査したCM総合研究所の風間恵美子氏は、「シリーズものがランキング上位にくるのは長年の傾向」と話す。

いつも同じキャラクターが同じ世界観で登場するので、「あ、あそこのCMだ」と視聴者にブランドを認知してもらえることが大きいという。

また、定番キャラが決まっていることによって、意外な人を登場させることでニュースを作ることもできる。
ソフトバンクのCMに登場するジャスティン・ビーバーや、docomoのCMに出演したブルゾンちえみのような例だ。

携帯キャリアが、複雑で多様なサービスやキャンペーンを伝えるために採用している「シリーズもの」の手法が、そのまま高い好感度も生み出している。


■携帯キャリアのCMは、とにかくたくさん流している

数ある「シリーズもの」広告の中で、携帯キャリアが強さを見せている直接的な要因は、流すCM量の多さだ。
視聴率などの集計や調査を行うビデオリサーチ社の発表によると、2016年に関東地区で最も多くのCMを流した「商品種類」は「通信・web系サービス」だった。

また、同期間のタレント別テレビCM出稿量は、1位に松田翔太、2位に桐谷健人、4位に濱田岳、と見事に「三太郎」が上位に入った。
その他にもランキングには、携帯キャリアのシリーズCMに出演するタレントが名を連ねた。