■「酷暑」がもたらす未来は10年以上前に予測されていた

今回は、猛暑ならぬ「酷暑」についての話をする。昔話から始めると、私が社会人になった1985年頃、クライアントに会うときは夏もウールのスーツにネクタイ姿が当たり前だった。
2005年に始まったクールビズでは、お役所の掛け声は「ノーネクタイ・ノージャケット」になったが、それでも最初の数年はネクタイだけ外してスーツの上下で過ごすのが、私の周囲の大企業では通例だった。

そして今では、夏はポロシャツにチノパンで大企業を訪問してもそれほど不自然ではなくなった。そうなってみて改めて振り返ると、不思議なのは2005年まで「なぜ、スーツにネクタイで夏を過ごしていても平気だったのか?」ということである。
理由は単純である。明らかに今ほど暑くなかったのだ。暑い夏はヒートアイランド現象と地球温暖化がもたらしている。前者は20世紀後半から問題になっていたが、後者が効いてきたのはここ10年くらいのことだ。

実際、2005年頃には「地球シミュレータ」という、日本が世界に誇るスーパーコンピュータによる地球温暖化のシミュレーションが、頻繁にドキュメンタリー番組で放送された。
それによれば、世界中で二酸化炭素をかなりの努力で削減したとしても、今後東京の夏が涼しくなることはないということだった。

2005年当時は、最高気温が30℃を超える真夏日は、東京では7月中旬から8月末までの時期に限られていた。それが21世紀を通じて見ると、夏は6月中旬から9月末までの100日間と年々長くなっていく。
また当時、東京の最高気温は、毎年8月に30℃から32℃の間というのが相場だった。これが2020年までには毎年35℃を超えるようになると、シミュレータでは予測されていた。

実際にその後どうなったかというと、2010年以降、最高気温が33℃を超える年が続いたのだが、2014年に気象庁が観測場所を移転して、データが不連続になった。
そして不思議なことに、新しい観測場所では今年まで、東京の最高気温が32℃を超えることはなかった。

勘繰ると、節電政策を打ち出していた政権に対する何らかの忖度が働いたのかもしれない。しかし、ついに新しい観測場所でも、今年7月に最高気温が32℃を超えた。やはり、日本は確実に暑くなっているのだ。

まだ先の話ではあるが、2070年頃には40℃を超える年が出現し、東京にも災害規模の熱波が到来するようになると言われる。ちなみにその頃の東京では、1月に紅葉を迎えた後、冬がないまま春を迎える。
そして、ゴールデンウィークから10月末まで1年の半分が夏になる。温暖化はそこまで行くと予想されているのだ。

■恐ろしいシミュレーションに 現実が近づいてきてしまった

このようなシミュレーションの精度はかなり高い。にもかかわらず、最近、地球シミュレータが報道に登場することがあまりなくなってきたように思える。
先ほど気象庁のデータについて「忖度」という言葉を使ったが、地球温暖化については、報道に関する何らかの自主規制が本当にあるのではないかと思えるフシがあるのだ。

理由は、シミュレーションに現実が追いついてきたからだと私は推測している。
2005年当時は、温室効果ガスを減らすキャンペーンの一環としてシミュレーションを繰り返し、報道するのがブームだったが、その当時のシミュレーションでは、2020年以降の日本はかなり悲惨なことになることが予測されていた。
その予測に現実が近づいているので、放送できなくなったのではというのが、私の勘繰りである。

当時シミュレータが予測していた2020年から2050年にかけての日本には、3つの災害がもたらされるとされていた。「巨大台風」「豪雨」そして「熱波」である。

東京、横浜、名古屋といった大都市は熱波に見舞われ、20世紀の台湾やフィリピンと気温がそれほど変わらなくなる。熱波と連動してゲリラ豪雨などの大雨も年々増加する。
それに加えて、西日本を中心に大規模な台風被害が確実に増加すると予測されていた。台風の数が年々増えるだけでなく、これまで日本を襲ったことがない巨大台風も上陸することが予測されている。

■熱波、巨大台風、豪雨が続発 これまでの常識は通用しない

※続きはソース先でお読み下さい

ダイヤモンド・オンライン(2017.7.21)
http://diamond.jp/articles/-/135886

★1が立った時間 2017/07/21(金) 20:37:02.20
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