昨年末に閉館した堂島ホテル(大阪市北区)が建て替えられることが1日、わかった。施設が老朽化したホテル建物を解体し、客室数約300のホテルをつくる。外資系の高級ブランドの誘致を検討しており、2020年に開業する予定。

 関係者によると、三菱UFJリースの不動産投資会社などでつくる新会社アール・アンド・ケイ(東京)が建設費用を集め、新築する。高さは15階建て程度。西日本有数の歓楽街・北新地に近く、市内各地へのアクセスの良さといった立地を生かし、訪日外国人らの利用を見込む。宿泊代は、1泊1室あたり2万円台後半〜3万円台前半を想定しているという。宴会場などは最低限にとどめる見通しだ。

 堂島ホテルは1984年開業。西洋風の重厚な雰囲気を漂わせ、関西財界人の社交場として親しまれた。だが、運営会社の破産などで不安定な経営が続いた。2015年11月にウェルス・マネジメント(東京)と米ゴールドマン・サックス・グループが約27億円でホテルを取得して閉館となったが、今年6月にアール社に転売されていた。

大阪は訪日外国人客の増加で宿泊施設の不足が深刻となっており、昨年の客室稼働率は全国トップの84・1%。オフィスが集まる御堂筋周辺でもホテルの建設計画が相次いでいる。

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関西財界人の社交場として親しまれた旧堂島ホテル。昨年末閉館し、現在は白いフェンスで囲われている
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場所
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