信州名鉄運輸(長野県松本市)長野支店で勤務していた男性(当時28歳)の自殺の責任を巡り、両親が4日、会社側に計7784万円の損害賠償を求める訴訟を長野地裁に起こした。

 提訴後、長野市内で記者会見した男性の父親(61)は「息子のつらさ、苦しさ、悔しさを思えば、泣き寝入りすることはできなかった」と語り、会社側から十分な説明や謝罪がないことに憤りをあらわにした。

 記者会見に同席した代理人の山崎泰正弁護士によると、自殺した男性の2014年4月から15年1月までの時間外労働は、月100時間から175時間に上った。ただ、これは業務パソコンの記録に過ぎず、男性にはそれ以上に相当な時間外労働があったという。配送を手配しきれなかった荷物があると、業務後の深夜に自らトラックで届けていたが、会社がタイムカードを導入しておらず「実際にはどれくらい働いていたのか把握できない」とした。

 男性は15年2月の朝、母親に「何のために生きているかわかりません。つらい…もう限界です」とメールを送った後、自殺した。父親は公表した手記で「会社の説明や対応は全く納得できるものではない。息子が『大した仕事をしていなかった』と悪意に満ちた言葉も放った。会社の息子の扱いが違法であったと認めてもらうために裁判を起こした」と思いを吐露した。

 信州名鉄運輸は取材に対し、「訴状が届いていないため、コメントは差し控える。顧問弁護士と協議した上で対応を考えたい」としている。

「息子のような悲劇を防ぎたい」と記者会見で訴える父親(右)(4日、長野市の県弁護士会館で)
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2017年10月05日 07時26分
YOMIURI ONLINE
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