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11月1日 17時50分

福岡市で現金3億8000万円余りが奪われた事件で、逮捕された7人は現金を奪う実行役のほか、逃走の手助けや現金の運搬など細かく役割分担を決めていた疑いがあることが警察への取材でわかりました。捜査関係者によりますと、調べに対し男らは「覚えていない」などと容疑を否認しているということです。

ことし4月、福岡市中央区天神の駐車場で貴金属を売買する会社の男性社員が、金塊の取り引きのために銀行から引き出したばかりの現金3億8000万円余りを奪われ、警察は先月31日、いずれも職業不詳の平井啓太容疑者(25)と、東房義昭容疑者(44)ら男7人を強盗傷害の疑いで逮捕し、1日、検察庁に送りました。

捜査関係者によりますと、調べに対し男らは「覚えていない」などと容疑を否認しているということです。

警察の調べによりますと、逮捕された7人は事件当日いずれも現場周辺にいて、このうち2人が被害者を襲ったということです。

また、実行役の送迎や見張り、車の処分や逃走の手助け、現金の運搬など細かく役割分担を決めたうえで、レンタカーなど3台の車を使って事件を起こした疑いがあることが警察への取材で新たにわかりました。

警察は、ほかにも事件に関与した人物がいる可能性もあると見て調べるとともに、金塊の取り引き情報をどのように入手したか捜査を進めています。

車内に催涙スプレーや駐車券

今回の事件で、犯行に使われたワゴン車は、証拠隠滅の疑いで逮捕された福岡市の男が事件当日に引き取り、その後、福岡市内の解体業者に持ち込んでいたということです。

業者によりますと、事件発生のおよそ40分後に男から、「車を取りに来てほしい」と電話を受け、2日後に取りに行きましたが、車内を見たところ、ダッシュボードに事件現場の駐車場の駐車券があったほか、トランクには催涙スプレーと見られる缶が残されていたということです。また飲み物の缶が5、6本飲みかけの状態で落ちていて、事件の5日後に警察が来て車を押収したということです。

業者の男性は取材に対し、「見た目は傷も無く普通の車でしたが、駐車券とスプレー缶を見つけて怪しいなと思いました。犯行に使われた車が自分のところに来るとは思わず、びっくりしました」と話していました。

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