園児らと年賀はがき販売開始を祝う県のマスコット「スギッチ」(右)と後継のマスコット「んだッチ」(左)
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秋田県民から引退を惜しむ声があがるなか、県のマスコット「スギッチ」が、いよいよ29日で「県職員」を退職する。県はインターネット上に「ありがとうスギッチ」と銘打った特設サイトを開設。これまでの歩みを振り返ったり、最後の晴れ姿を拝める活動予定をチェックしたりすることができ、ファンらの間でひそかな人気を呼んでいる。【山本康介】


 スギッチは2007年に開催された「秋田わか杉国体・秋田わか杉大会」のマスコットキャラクターとして、04年3月にデビュー。その後、県職員として県のPR活動に従事し、08年には「主任」に昇格した。

 突然の引退が明らかになったのは昨年12月。デザイン原案者側が県との利用契約を更新しない意向を示したことと、新キャラクター「んだッチ」の台頭が大きな理由という。

 特設サイトは県のホームページから閲覧できる。四つのコーナーがあり、スギッチの由来や経歴を知ったり、これまでの活動の様子を撮影した画像や、スギッチに寄せられた年賀はがきや暑中見舞いを見たりすることができる。

 また、引退までにスギッチが参加する行事予定を知ることもできる。随時更新されており、スギッチに会える残り少ないチャンスを把握できる。

 県広報広聴課の担当者は「スギッチはご当地キャラクターの先駆けとして老若男女に愛されてきた。皆さんにはスギッチの存在をいつまでも覚えていてほしい」と話している。

 開設は佐竹敬久知事から退職の辞令が交付される29日まで。

■年賀はがき販売、地元園児と式典 秋田中央郵便局

 2018年用年賀はがきの販売が始まった1日、県のマスコット「スギッチ」は秋田市の秋田中央郵便局で開かれたセレモニーに臨んだ。午前9時の営業開始に先立ち、テープカットやくす玉割りをこなし、わかば幼稚園の園児約30人が元気よく歌う様子を、後継のマスコット「んだッチ」と見守った。

 年賀はがきは来年のえと「戌(いぬ)」などが描かれた8種類が用意されており、県内では約2100万枚が販売される。年賀はがきの受け付けは12月15日から始まる。【川口峻】

配信2017年11月2日 10時52分
毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20171102/k00/00e/010/251000c