廃止方針が示された岡電バスの路線バス=8日午後6時20分、岡山市のJR岡山駅前
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岡山県を中心にバス事業などを営む両備グループは8日、傘下2社の78路線のうち赤字31路線を一斉に廃止すると、国土交通省に届け出たと発表した。割安運賃を売り物にする他社が、両備の数少ない黒字路線への参入を計画。国も認める見通しとなったのに抗議する、異例の「実力行使」に踏み切った。地域住民の足への影響が懸念される。

 2002年の道路運送法改正で、路線ごとの乗客数に応じ、国がバス事業者の数を制限する需給調整は廃止された。小嶋光信・両備グループ代表は8日の会見で「法制度を抜本的に改めない限り、どこの地方でも同様の問題が起きる。泣き寝入りはできない」とし、国や関係自治体、住民らを交え、問題解決に向けた協議の場の設置を訴えた。

 今回の廃止路線は延べ113・8キロで、2社の営業距離の22%。岡山、倉敷、玉野、瀬戸内の4市にまたがる。1日の平均乗客数は計約5600人。20路線が今年9月30日に、11路線は来年3月31日をそれぞれ廃止予定日としている。

 両備によると、岡山市中心部で運賃100円均一の循環バスを走らせている八晃(はっこう)運輸(同市)が昨春、両備の基幹路線である「西大寺線」への参入を国に申請した。運賃は両備より30〜55%安い設定だという。

 両備側は「過当競争が起きる」…残り:845文字/全文:1375文字

2018年2月8日20時12分
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両備HDがバス31路線廃止届 背景に過当競争 状況次第で撤回も

両備ホールディングス(HD、岡山市北区錦町)は8日、グループ2社が運行する路線バス78路線のうち、赤字幅の大きい31路線について廃止届を中国運輸局に提出したと発表した。期日は20路線が9月末、11路線が来年3月末。廃止理由については岡山市中心部でのバス事業の過当競争を挙げる一方、状況によっては取り下げる可能性も示唆した。

 両備HDによると、対象は両備バス(岡山市北区錦町)が岡山、倉敷、玉野、瀬戸内市で運行する18路線、岡山電気軌道(岡電バス、岡山市中区徳吉町)が岡山、倉敷市を走る13路線。重複路線や他社との共同運行があるため、実際に廃止となるのは一部区間に限られるが、影響は1日約5500人に及ぶとしている。

 本社で会見した両備HDの小嶋光信会長は、廃止の背景として、同業他社の八晃運輸(岡山市中区倉益)が計画している循環バス「めぐりん」の新路線開設を挙げ「バス事業は30〜40%の黒字路線で残りの赤字路線を維持している。黒字路線に新規参入されれば赤字が膨らみ、全体を維持できなくなる」と述べた。

 一方で廃止届の扱いについては「あらゆる可能性がある」とした上で「むしろ路線を維持するために提出した。全国の公共交通を守るための問題提起だ。自治体や市民、バス事業者が将来の公共交通網の在り方を考えるきっかけとしたい」と理解を求めた。

 両備HDの試算では、めぐりんの新路線が開設された場合、競合路線での運賃収入減などで両備バス、岡電バス共に4割超の減収が見込まれるという。

 八晃運輸は新路線について「運行開始が決まったら発表したい」とし、両備HDの路線廃止に関しては「まだ新路線の運行が始まっておらず、何も結果が出ていない段階で今から赤字路線をやめるというのは理解しがたい。利用者目線で考えてほしい」としている。

(2018年02月08日 23時08分 更新)
山陽新聞デジタル
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