警察庁と17道府県の警察官が、昇任試験の対策問題集を出版する民間企業から原稿執筆料を受け取っていた問題で、警察庁と熊本、広島など7県警の取扱注意文書23件が同社側に流出していたことが関係者への取材で分かった。捜査手法に関する通達など警察内部の情報が民間企業に渡っていたことになる。行政文書の持ち出しは内規違反に当たり、内容によっては地方公務員法などに抵触する恐れがある。

西日本新聞は、問題集の出版元「EDU−COM」(東京)の関係者から、取扱注意文書を含め、警察の資料とみられる数千件の写しを入手した。一部の警察官が同社に提供した可能性がある。警察庁と15道府県警が2016年までに作成したものとみられ、所属長名の通達類や業務に関する内部規定が大部分を占めた。

ホームページで一般に公開している文書もあるが、警察署長印がある決裁文書や「部外秘」の会議資料、警察学校の教科書など非公表文書も多数あった。

これとは別に、さらに秘匿性の高い取扱注意文書は確認できただけで23件。宮城、埼玉、愛知、兵庫、奈良の各県警分もあった。「けん銃事犯捜査ハンドブック」「地方選挙における違反取締りの手引き」「不正アクセス事犯相談対応マニュアル」など、多くが捜査手法に関する内容だった。

同社が警察官に送った依頼書には「通達や部内資料等を基に答案例を作成された場合はできる限り資料のコピーを添付して」と記されていた。警察官が執筆した原稿の根拠資料名目で提供を求めていたという。同社関係者は「一部の警察官は、原稿とセットで部内資料を送ってくれた」と証言する。
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各警察は、行政文書を許可なく持ち出すことを禁止している。取扱注意文書は「秘密文書に準じて内容が部外者に知られないよう措置を講ずる」と別途規定を定める警察もあり、地方公務員法(守秘義務)違反などに当たる可能性がある。
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内部文書の流出について警察庁などは「個別の事案についてコメントは差し控える。守秘義務違反などに当たるかどうかは事案の内容ごとに適切に対処する」と回答した。

EDU−COMの内部資料によると2010年1月〜17年3月、1500万円超を最高額に、過去7年間で警察官467人に原稿執筆料として計1億円超が支払われていた。

1/9(水) 7:40
西日本新聞
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