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2019年2月10日 / 00:13 / 16時間前更新
全米で人気の「フードトラック」、経営の甘くない現実
Chris Taylor
[ニューヨーク 5日] - 午前9時から午後5時までの退屈な仕事に就き、料理が得意な人ならば、誰でも1度は自分で「フードトラック」をやってみたいと考えたことがあるのではないか。

トラックで旅に出て、音楽フェスティバルでおいしい食べ物を提供する。独立経営者になれるのだ。

フードトラックを経営すれば、確かにこれらのことが全て実現する。だが同時に、駐車違反の罰金や保健所の許可、イベント主催者に支払う高額な場所代、故障した機器の修理に、汗まみれのきつい労働など、バラ色ではない側面もたくさんある。

コネチカット州ハートフォードでフードトラックを経営するジル・モスカイツさんも、そのことを学んだ1人だ。夫のジョシュさんと共に、「ザ・ホエー・ステーション」というフードトラックを8年近く経営し、最高においしいグリルドチーズ・サンドイッチを作り続けている。

ハートフォードの「ベスト・フードトラック」や、コネチカット州の「ベスト・グリルドチーズ」にも選ばれたことがある。テレビの料理競技番組でチャンピオンにも選ばれた。

「すごくエキサイティングな生活だけれど、頑張って働く意欲がないとだめ。すごく大変な仕事だから」と、今ではフードトラック3台のほかに、同州ミドルタウンで実店舗を経営するモスカイツさんは言う。

事業が軌道に乗り、単独でやっていけるようになるまで、丸3年かかったという。

同じような成功を夢見るシェフ志望者は多い。調査会社IBISワールドによると、全米では4000台以上のフードトラックが営業している。2017年の全体の売り上げは10億ドル(約1090億円)規模とされ、この5年間、毎年7.3%ずつ成長してきた計算になる。

個々の店の売り上げは、提供している食べ物や場所によって異なる。IBISワールドによると、平均すると人件費に38.7%、食材の調達に39.7%が持っていかれる。利益率は7.7%だ。売上高が20万ドルなら、もうけは1万5400ドルにしかならない計算だ。

フードトラックをやりたい人が、経済的に成功するにはどうすればいいのか。経験者らに聞いた。

●1種類のフードに特化し、おいしく作ろう
(リンク先に続きあり)