https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190408/k10011877501000.html

中朝国境に新たな橋開通 外貨獲得図るねらいか
2019年4月8日 21時01分北朝鮮情勢
シェアするhelptwitterfacebookline
北朝鮮と中国を結ぶ国境の橋が新たに開通し、北朝鮮としては制裁解除の見通しが立たない中でも友好国である中国との貿易拡大や観光客の誘致につなげて外貨獲得を図るねらいがありそうです。

8日開通したのは北朝鮮北部のマンポ(満浦)と中国東北部吉林省の集安を結ぶ橋です。

中朝国境の川に架かるこの橋は、2011年に中国を訪問したキム・ジョンイル(金正日)総書記の指示で工事が始まり、北朝鮮側が費用を出して翌年に双方がつながりました。

その後、北朝鮮が核実験や弾道ミサイルの発射を繰り返したことで中朝関係が悪化する中、開通されない状況が続いていましたが、この1年余りでキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が4回、中国を訪問するなど関係が改善し、今回の開通につながったとみられています。

北朝鮮としては、制裁解除の見通しが立たないなかでも、友好国である中国との貿易拡大や観光客の誘致につなげて外貨獲得を図るねらいがありそうです。

中朝国境では、北朝鮮北西部のシニジュ(新義州)と中国遼寧省の丹東を結ぶ橋があり、両国の貿易の拠点となっていますが、中国側としても新たな橋を開通させることで、制裁の抜け穴を提供していると批判されない範囲で、北朝鮮との関係強化を図る目的があるとみられます。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190408/K10011877501_1904082056_1904082101_01_02.jpg