◆ 川崎殺傷 死亡の容疑者「以前と様子違った」 トラブルの住民に自らあいさつ

死亡した岩崎隆一容疑者(51)は、現場から西に約5キロ離れた川崎市麻生区の住宅街に住んでいた。
住民によると、幼いころに親類に引き取られ、現在は3人暮らし。
近所付き合いは少なく、岩崎容疑者が住んでいるのを知らない住民もいた。

近くに住む40代女性は事件の40分ほど前の27日午前7時ごろ、リュックサックを背負った岩崎容疑者が自宅を出るのを見ていた。
黒っぽい服装で門扉を開け、ゴミ出しをしていた女性に気づくと「おはようございます」と言い、そのまま最寄り駅方向に走り去った。

昨夏、岩崎容疑者とはトラブルになっていた。
早朝に何度もインターホンが鳴り、岩崎容疑者から「(女性宅の)玄関前の庭木の葉が目に当たった」と30分以上抗議を受けたという。
女性は「今朝は向こうからあいさつしてきたので、以前と様子が違い、不思議に思った」と振り返る。

別の女性(71)は数日前、スーパーの買い物袋を両手に持ち、リュックサックを背負って帰宅する岩崎容疑者を見た。
女性は「大人になってから見かけたのは2〜3回だけ。すっかり白髪が増えたなと思ったが、まさかこんなことになると思わず震えが止まらない」と驚いていた。

岩崎容疑者の自宅は雨戸が締め切られ、時折紙袋を手にした捜査員が出入りした。
近所に住む50代の自営業男性は「もう何十年も会っていない。子どものころボール遊びをしていた印象しかなく、信じられない」と声を落とした。

毎日新聞 2019年5月28日 20時57分
https://mainichi.jp/articles/20190528/k00/00m/040/216000c