「夫が育休から復帰後2日で、関西への転勤辞令が出た。引っ越したばかりで子どもは来月入園。何もかもありえない。不当すぎるーー」。妻の痛切な叫びが、SNSで炎上し議論を呼んでいる。発言の主である夫婦が日経ビジネスの単独取材に応じた。要点を整理するとともに、夫婦側と企業側の主張を掲載する。

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■当事者夫婦単独インタビュー「上司も事情は知っていた」

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?改めて経緯を教えてください。

妻:夫が育休を取得したのは3月25日から4月19日まで。土日をはさんで22日に復帰しました。

夫:翌23日の午前に、育休明けで上司と面談がありました。そこでは今後のキャリアプランなどについて1時間くらい話し合ったんです。その面談が終わった後で、「5月16日付で関西に異動してほしい」と。東京と関西のチームを連携させて業務に取り組むことになり、関西ではより自分の専門性が発揮できるというのがその理由でした。

ただ、緊急性は全く感じられませんでした。上司も私の家庭の事情は知っていたので、「転勤は組織の人間なので受け入れますが、なぜそんなに急なのですか? 家族と相談させてください」と伝えたのですが、「いや、決まったことだから」という返事でした。

妻:ちょうど引っ越したばかりで、かつ子どもをようやく保育園に入れたタイミングでした。私は5月10日に職場に復帰する予定で、家庭はまだ全く落ち着いていませんでした。カネカに対する不信というより、「いや無理でしょ」という気持ちでした。組織の一員なので転勤することに不満はありません。でも、なぜこのタイミングなの?という思いでした。

夫から連絡があった直後に「育休 ハラスメント」でネット検索して、居住地域の労働局に電話しました。「転勤自体は違法性がない」との意見でしたが「介護や育児などで従業員の不利益になることであれば会社と交渉できる」とのアドバイスをいただきました。そこで夫と相談して、一度会社側と議論してみようという話になったんです。

■有給休暇の取得も認められず

夫:23日当日、人事に相談しましたが「よくあることですから」と言われました。人事の中でも制度などに詳しい人を紹介してもらい、「では一旦、私から上長と相談してみます」という言葉をもらいましたが、相談の結果は「日程をずらすのは難しい」とのことでした。労働組合も「日程の変更はできない」という意見でした。この辺りで、辞める意志を固め始めました。

26日に今度は東京労働局に相談に行きました。「違法性はないが、モラルの問題。どうしても会社に残りたいのであれば仲裁に入る」との提案をいただきましたが、もう辞めようと思っていたのでその話は断りました。

大型連休明け7日に、退職願いを出しました。受理される前に一度、話そうということでその数日後に上司と面談しました。そこで辞めることを伝え、引き継ぎもあるし、約30日間残っていた有給休暇を2週間くらい取得して、6月中下旬まで待ってもらえませんか、と伝えると「その方向で進めよう」と。

でも、その後メールが来たんです。「5月末で辞めてくれ。時間は短いけど引き継ぎはやってほしい」と。有給休暇の取得はほとんどできないスケジュールです。納得いきませんでしたが、もう議論する気にもなりませんでした。

?専門家の中には、「退職日を会社が一方的に通告するのは違法だ」とする向きもあります。

妻:私も同感です。転勤はまだわかりますが、有給取得の申請が認められなかったのは黒に近いグレーではないかと。

?「復帰後2日目での転勤辞令」はなぜ起こったと考えますか?

妻:個人のバックグラウンドになるので詳しくは話せませんが、もともと夫とカネカの考え方にミスマッチがあったのかな、と。人事にも上長にも育休の取得を相談していました。東京本社での男性育休取得はほとんど例がなかったようで、人事は「こういう事例をつくりたい」と前向きでしたが、上司は本音では喜んでいなかったのだろうなと思います。

?ここまでツイッターで議論を呼ぶと予想していた?

妻:いえ、ここまで広がるとは思っていませんでした。

以下ソース先で

■労働法に詳しい竹花元弁護士のコメント

2019年6月3日
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00030/060300015/?P=1
https://cdn-business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00030/060300015/p2.jpg

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