猫連れ去り 盗まれた飼い主「大切な家族失った」 憤り隠せず
毎日新聞 2019年6月15日 19時10分(最終更新 6月15日 19時10分)
https://mainichi.jp/articles/20190615/k00/00m/040/221000c

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連れ去られたとされる猫「モコオ」=被害男性提供

 富山県射水市の路上にいた飼い猫を連れ去ったとして、窃盗容疑で富山市布目の無職、新村健治容疑者(52)が逮捕された事件。連れ去られたとされる猫「モコオ」の飼い主の50代男性=射水市=が毎日新聞の取材に応じた。
新村容疑者は県警の調べに対し「死んだので用水路に捨てた」などと供述しており、男性は「大切な家族を失った。命を軽視した大犯罪で許せない」と目を赤くした。

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https://mainichi.jp/articles/20190613/k00/00m/040/150000c

 雄のアメリカンカール、モコオを飼い始めたのは約3年前。「初めは気性が荒かったが、慣れれば人懐っこい猫で、特別な存在だった」。スマートフォンに保存されたたくさんの写真を見つめながら、男性は声を絞り出した。普段は室内で飼っていたが、5月19日の昼、外に出たがったため、家の周りを歩かせることに。
1時間ほど後、近所の人から「(モコオが)知らない男の車に乗せられてどこかに行った」と電話が入り、車種やナンバー、男の特徴も教えられた。

 1週間後の同26日、買い物帰りの次男が偶然、富山市内の国道で、聞いていたナンバーの車を発見。自宅まで後を付け問い詰めたが「何のことですか」とあしらわれた。「このままでは終われない」と今月4日夜、男性は県内の動物愛護団体「しっぽのこころ」のメンバーらと再訪。約4時間の問答の末、新村容疑者はモコオを盗んだことを認め「1年半ほど前から、50〜100匹の猫を連れ去って殺した」「死んだ猫は海に捨てた」などと話したという。

 男性は「容疑者のやったことは理解できない。厳罰を望む」と強い憤りを隠さない。同時に「短い一生になってしまい、モコオには申し訳ない思い。守る方法があったかもしれない」という後悔も残る。「できることはこの事件を徹底的に解明することだけです」

 射水署の調べに対し新村容疑者は、「1年以上前から路上の猫を捕まえて、金属の棒でつつくなどした。十数匹の死骸を捨てた」と話しており、同署は動物愛護法違反や器物損壊の疑いもあるとみて捜査している。【森野俊】


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