https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190805-00045528-otonans-life

暑い季節に食べたくなるものといえば「かき氷」。最近は、生クリームや果肉をたっぷり使った「進化系かき氷」が話題ですが、
イチゴやメロン、みぞれなど定番のシロップをかけた昔ながらのかき氷の人気も健在です。
かき氷のシロップは鮮やかな色が特徴ですが、中でも人気は、涼し気な水色が目を引く「ブルーハワイ」。
しかし、このブルーハワイについてネット上では「つまり何味?」「説明が難しい味」と疑問に思う声も上がっています。

ブルーハワイ味の“正体”について、一般社団法人日本味覚協会の水野考貴さんに聞きました。


カクテルの「ブルーハワイ」に由来か

Q.そもそも「ブルーハワイ味」とはいつ、どのように誕生したものですか。

水野さん「諸説ありますが、カクテルの『ブルーハワイ』が由来となっている、という説が有力とされています。
そもそも、カクテルのブルーハワイは、1980年代にハワイで派手な飾り付けを施すカクテルが流行したときに生まれたものといわれており、
かき氷のブルーハワイ味は1980年代後半以降に誕生・流行したものと推測されます。青色のリキュールを使用したカクテルの
ブルーハワイを意識して作られたシロップのため、両者は同じ色をしています」

Q.ずばり、ブルーハワイ味とはどのような味のことを指すのでしょうか。

水野さん「ブルーハワイの味は明確に定義されておらず、メーカーによって異なります。現在はラムネ味、ソーダ味、
柑橘(かんきつ)系などの味が主流だと思います。ただし、いずれの味についても、糖類や酸味料など基本的な成分は同じで、
主に香料が異なっていると考えられます。この香料によって、ラムネ味に感じたり、ソーダ味や柑橘系の味に感じたりするのです」

Q.ブルーハワイ味が、かき氷のシロップの一種として定着したのはなぜだと思われますか。

水野さん「ブルーという色がポイントだと思います。ブルーは、夏の透き通った海や空を連想させ、『涼しい』『冷たい』イメージがあります。
一方で、青や紫といった寒色系の色は食欲を増進させないことから、あまり食べ物に用いられないため物珍しさもあったのではないでしょうか。
このように、鮮やかなブルーが人のさまざまな感覚を刺激し、味よりも見た目の効果によって定着したのではないかと推測されます」

Q.ブルーハワイ味のつくり方とは。

水野さん「ブルーハワイ味のシロップは、おおまかにいうと、糖類・香料・酸味料・着色料からつくられています。
ブルーハワイ味の特徴であるきれいな青色は、『青色1号』という着色料(食用色素)によって作り出されていることが多いと思われます。
この着色料によって、ブルーハワイ味のかき氷を食べると舌が青くなるのです」


ブルーハワイ味の“正体”とは?
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