「病気を抑えるのではなく健康な部分を増やすのが大事」と話す高森信子さん(右奥)=佐賀市の県総合福祉センター
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 佐賀県精神障害者家族連合会は8月24日、佐賀市の県総合福祉センターで講演会を開いた。精神障害のある当事者とのコミュニケーション法などを学ぶSST(生活技能訓練)のリーダーとして全国で活動する高森信子さんが、当事者と家族とが良好な関係を築く方法を説いた。

 高森さんは、病気の改善には家族など周りの理解が不可欠と指摘。その上で「人が薬になる」として、当事者とその家族、医療関係者が対等な立場で話し合う必要性を説いた。

 さらに、病気が原因で起きる不安な気持ちや妄想、幻視といった症状を薬で抑えるよりも、当事者が「楽しい」「心地よい」と思う時間を増やしたほうが、症状が改善するとアドバイス。「当事者の今を認めて、褒める。命令形ではなくお願いする形で気持ちを伝えることが大切」と話した。

 統合失調症などの患者の家族や施設の職員ら約60人が聴講した。

佐賀新聞 8/31 20:30
https://www.saga-s.co.jp/articles/-/420930