JR九州副社長が佐賀で講演 「人口減少抑制に効果」 新幹線長崎ルートの全線フル 理解求める
11/28(木) 11:00配信

JR九州の前田勇人副社長は27日、佐賀市内で開かれた佐賀新聞社主催の政経懇話会・政経セミナーで講演した。
新幹線建設で定住人口が増えて人口減少を抑制できるとの見方を示し、
九州新幹線長崎ルートの全線フル規格化に理解を求めた。

同ルートは新鳥栖−武雄温泉(佐賀県)が未着工。
与党や本県、JR九州は同区間のフル規格整備を望んでいるが、
佐賀県内では多額の建設費負担や並行在来線の経営分離を懸念して反対意見が多い。

セミナーは経済、行政関係者ら約80人が聴講。
前田副社長は九州新幹線鹿児島ルートを例に、時間短縮効果で関西方面との交流人口が拡大すると主張した。
熊本駅や久留米駅周辺では再開発とマンション建設が進み通勤客が増えたと紹介。
「観光客だけでなく定住人口が増える。人口減少を抑制する効果があるのではないか」とした。

新鳥栖−武雄温泉間のルートについて、最も人口が多く、交通結節点である佐賀駅を通るルートが最適と明言。
「町づくりの観点から駅ビルを整備する話があれば積極的に検討したい」と述べた。

質疑では地域経済が都市部に吸い上げられるストロー現象を懸念する意見が出た。
前田副社長は「熊本県は鹿児島ルートの際、反対に近かったが、中間駅として熊本が一番大きく成長している」と指摘した。

11/28(木) 11:00配信 長崎新聞社
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